今現在、私は、小学校受験の行動観察「ensemble」の他に、保育園の補助のお仕事をさせて頂いています。お手伝いに入るのは早朝のお預かり(異年齢保育)と、1~2歳児のクラスです。小学校受験では、5~6歳児が対象ですが、前の会社でキンダーを一から立ち上げた経験がありますので、1~2歳児との関りも慣れている所ではあります。ですが、保育園という環境は初めてなので、いろいろ戸惑うことや、今までとの違いを感じることもあり、それがまた楽しくもあります。
1歳児のクラスは、正に言葉を覚える時期です。日に日に、言葉を獲得していく子ども達をみていて、今回は「言葉遣い」について書こうと思いました。
「言葉」について、私がいつも心掛けているのは、始めから「正しい言葉」を教えるということです。例えば、幼児語の「ないない」「たっち」「ぽい」等の言葉は、つい使ってしまうのですが、必ず「ないないして」+「片付けましょうね」や「たっちして」+「立ちましょう」と重ねて言うようにしています。本来なら、幼児語は必要ないかなぁ?とも思う位ですが、1.2歳児に対して、5~6歳児や小学生の子ども達に言うように話し掛けると、なんとなく冷たい感じに聞こえてしまうので、両方の言葉が繋がるように意識しています。
陥りやすいのは、お子様が話せる言葉をそのまま採用してしまっている大人です。例えば、お子様が「ありがとう」を「あっと」と言えるようになったら、そのまま「ありがとうは?」と促す時に「あっとは?」と使ってしまうことです。お子様が言葉を発するようになったことが嬉しくてそうなるのは、とてもよく理解できることなのですが、それでも「ありがとうございますは?」と教えるべきだと思うのです。
以前にも書いたことがあると思いますが、私は小さい時から、母に「行って参ります」という言葉を教えられていました。出掛ける時の挨拶は「行って参ります」と思っていましたし、それしか知らなかったのです。ところが、小学校に行くようになり、お友達のお家の人に「行って参ります」というと、驚かれることが何度もありました。何が違うのかと思ったら、お友達はみんな「行って来ま~す!」と言っていたのです。それを、家に帰って母に話したところ「行って参りますは、目上の人に言う丁寧な言葉なのだから、それでいいの。あなたは、子どもなのだから、誰にでも『行って参ります』で合っているのですよ」と教えられました。今でも、そのことを思い出すと、母に感謝の気持ちが湧いてきます。
ご挨拶は、正しく教えれば、大人になっても恥ずかしい想いをすることはありません。言葉遣いは環境です。そして習慣です。周りにいる大人が、正しい日本語、美しい言葉のシャワーを浴びせれば、子ども達は素直にきれいな言葉を使える子ども、そして大人になります。
どちらにしても、幼稚園や小学校に行ったら悪い言葉をもちろん、たーくさん覚えてきますが、どういう言葉遣いが良いかを知っていれば、大きく言葉が乱れることはありません。お母様も、知らず知らずに使っている間違った言葉ないか?もっときれいな言葉はないか?を探してみると良いかもしれません。