『姿勢の話②』

前回の「お行儀」についてのお話の続きです。

ポイントは、                                                                    ○お行儀よくするためには、身体を支える為の体力(筋力)が必要です                                                                                       ○とりあえず、形から入りましょう                                                              の2つでしたね。

そして今回は「とりあえず、形から入りましょう」のお話です。

これは、「Aと言われたらB」のように、条件反射で形を作ってしまいましょう!ということです。例えば「ご挨拶をしましょう」と言われたら「ピシッと気を付けをする」みたいな感じです。これは、その都度言い、練習すればできるので、1歳児でも、できるようになります。ほんの一瞬ですけどね(笑)。

最初のうちは「では、朝のご挨拶をしますから、お背中をピンと伸ばして、お膝をくっつけて、手をお膝にしましょう」と詳しく言ったり、手を添えて体の部分を直していきますが、そのうちに「はい、では朝のご挨拶をします」と言っただけで、自ら姿勢を直せるようになります。(個人差はあります) それと同じように「お食事の時」「お勉強の時」「お稽古の時」などでも、即時反応で姿勢を正せるようにしてしまいます。身体が反応することで、気持ちの切り替え(けじめ)ができるようになります。いわば「やる気スイッチ」が入るということですね。なぜ、姿勢を正さなければいけないかを、こんこんと説明すると、理解できず、つまらなくなりますので、それは後々、わかる時期になったら伝えていきましょう。

この姿勢のことで「なるほどね~」と納得できる話を聞きましたので、皆さんに共有致します。 東京で宝くじを当てるよりも難しいと言われている共学校の某有名私立小学校「K」ですが、本番のお試験に両親面接もなく、ペーパーのお試験もなく、行動観察(お制作・体操を含む)の課題だけで合否が決まります。願書のウエイトは、高いかも知れませんが、それも定かではありません。 その行動観察のお試験のみで「本当にその学校にぴったりのお子さんばかりを合格させるなぁ~」というのが、私がずっと不思議に思っていたことなのです。合格者の顔ぶれをみると、面白いように「確かに、Kっぽいよね」というお子さんが入学されています。

先日、卒業生(姉妹2人とも「K校」に通っています)のお母様とお話する機会に恵まれ、この点について伺ってみたところ「そういえば以前、「K校」の先生が、『何もしてない時の立ち姿で、うちの学校に合う生徒かどうかわかる』とおっしゃっていました!」と教えて下さったのです。それを聞いて「えーっ!それだけで決まっちゃうのー!!」と思いましたけど、次の瞬間「なるほど~、なんとなくおっしゃる意味が分かります」と、納得できたのです。

私も初対面で会った時のお子さんの印象で、「あの学校のタイプだなぁ」と、なんとなく感じることがあるのですよね。ご両親に志望校を伺ってみると、全く違う学校をあげたりするのですが、最終的に見立て通りの学校に合格され、その学校に入学されることは少なくありません。きっと、それと似た感覚なのだろうと思います。

「ならば、そういう立ち姿にして下さい」と言われてしまいそうですが、お子さんから滲み出るオーラのようなものなので、なかなか難しいですし、正解は一つではないと思います。ただ、ひとつ言えることは、そういう雰囲気を創り上げることができるのは「ご家庭の環境であること」は、間違いありません。

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