今日は、いきなり始めますが、「素直さ」について書こうと思います。
「素直さ」と聞いてお子様のことだと思った方、多いと思います。でも今日、私がお話したいのは、大人(特にお母様)の「素直さ」なのです。長年、小学校受験の準備に携わり、お子様とご両親を観て来た中で、合格の秘訣はこの「素直さ」だと、ほぼ確信しています。
新年長が始まる11月~ずっと「この時期は〇〇をやると良いですよ」「記憶のことは毎日やれば伸びます」「巧緻性は日常的にお手伝いをさせること」「大人への言葉遣いに気を付けさせましょう」などなど、私が言うのもなんですが、授業の度に何かしらのアドバイスをし続けますので、どんどん課題が増えていくわけです。もちろん、やった方が良いから言うのですが、「自分が言われる立場だったら、これは果たしてできるだろうか?」と思いながら話している訳です。(すみません)
実際、こんな風にお母様やお子様に、あれやれ!これやれ!と言うのをだから、自分も何かやってみようと、自ら11月に習い事を始めた経験がいくつかありますが、まぁ見事に続きませんでしたね。
でもね、私が言った通りに地道にできるお母様方、いるのですよ! 面談の時に「先生に教わったこと、続けています」と聞いて、やりなさい!と言った張本人の私が「えー、やってるんだ~、すごーい!」と心の中で思っているわけです。そして、言うまでもなく、そういう方はちゃんと望んだ学校から、ご縁を頂いてきます。それだけではなく、他の学校からも引く手あまたです。
また合格された後に「先生のお陰でご縁を頂くことができました」とお礼の言葉を戴くのですが、努力して目的を達成したのは、私ではなく、お子様に真の実力を付け、その為に必死に地道に頑張ったお母様の力なのですよ。
私が言う「素直さ」は、教わったことをそのまま受け入れて、実践することです。「本当にそうなのかな?」「ちゃんと結果が得られるのかしら?」と思って、すぐに動けない方は、即、実行する方に勝つことはできないと思いませんか?なぜなら、その時点でスタートが遅れるからです。
実際に、個人面談で「他の塾でこういうことを言われたのですが、なんか違うと思うのです」という相談を受けることも多々あります。それぞれの塾でやり方が違うので無理もありませんが、私はその時に「・・・で、やってみたの?」という言葉が頭に浮かびます。やる前から「絶対にそれは違う」と思ったなら、方向転換すれば良いと思いますし、もしも、なんとなく「なんか違う」と思って手を付けないのであれば、それは、ただのお母様の考え方の癖、「固定思考」なのです。
子ども達は、「成長思考」を持って生まれてきます。この世に生まれた瞬間から、何かに挑戦し、失敗し、また挑戦することを繰り返して成長していきます。でも、周りにいる大人が固定思考だと、挑戦する前にストップを掛けてしまいます。そんなことしても失敗するから、と先手を打って挑戦させないのです。だから失敗もしない、経験もできない、そして何も考えずに、自分から行動ができない大人が出来上がっていきます。
何でも素直に挑戦する「成長思考」を持ったお母様に育てられると、お子様は、持って生まれた「成長思考」のままで育って行きます。すなわち、お母様の考え方がお子様に投影し、「素直なお母様」には「素直なお子様」が育てられるということです。