夏期講習が始まって、お忙しい日々を過ごしていらっしゃると思います。いつもと違うお教室に行ったり、より志望校に近い課題をしてくれるクラスに参加されている方も多いのではないでしょうか?そこで今日は、講習会の受け方について、少しお話しようと思います。
今年、コロナウィルス感染の影響で、春期講習を受けられなかった方は、今回の夏期講習会が初めての経験になりますね。大人でも、初めてのことに挑戦するのは、ドキドキしたり、不安な気持ちになりますので、まだ幼い幼児にとっては、大きな挑戦となるでしょう。でも、初めてのお友達や初めての先生と関わることは、本番のお試験に慣れる為にも、必要だと思いますので、何かしら経験されると良いと思います。夏は、お子様が大きく成長する時期です。背が伸びるなどの身体の変化もありますが、心の成長も大きいので、少し難しいことや苦手なことにトライさせるには、最も良い時期だからという理由もあります。
でも、「伸びるか伸びないか」は、大人の関り方に掛かっていることを忘れないで下さいね。
講習会を、ご父兄が参観できる場合や、その場で評価表をもらう場合、どうしても我が子の悪いことだけが目に付いたり、評価でご注意を受けた点を、お子様にグチグチ言ってしまいがちです。また、講評で「○○していたお子様がいました」等のお話があった場合、なぜか悪い情報に限って「先生が○○したお友達がいたと、おっしゃっていたけど、あなたじゃないでしょうね」と問い質したりします。そして、良いことを言っている場合は、確かめていないのですよね~。後で「この間の、良い行動をしたお友達は~ちゃんのことですよ」と教えると、「え~、そうなのですか?絶対違うと思ったので、褒めてませんでした」という返答が返ってきます。
先ず、講習会をどういう目的で受けるのかを、ご両親が明確にして臨むことが大切です。(お子様にはわからないことなので、言わなくていいですよ) 例えば、「個別テストがある学校を受けるので、その時の姿勢や受け答えを習い、問題になれさせよう」であるとか「ペーパーの進みが思うように行かないので、復習の為に使おう」「初めてのお友達と話し合ったり、協力ができるように、その方法を学ばせよう」などです。
私は、幼児に何かを早急にできるようにする、というのは、無理だと思っています。コツや方法を教えてできるようになることはあっても、何かが大きく変わるようなことはありません。もし、変わったと思うことがあるとしたら、それまでコツコツとご家庭で努力してきた結果が、たまたま夏期講習の場で成果になって表れただけだと思っています。
ですから、そもそもご両親が、お子様ができなかったことや、以前やったことを忘れてしまっていることを、怒るのはおかしいのです。それに、これは本番に力を出す為にやっていることで、今、叱って負のイメージを植え付けるのはナンセンスです。
講習会を受けたら、できた・できないで終わらせず、きちんと復習をすることです。できなかったことがあるなら、その日のうちに、もう一度やらせてみたり、反省点がある時には、叱るのではなく、どうしたら良かったかを話し合って下さい。そうすると、お子様も明日はそうしてみよう!と思い、次に繋がって行くのです。
夏期講習中に、講師の立場から見て「○○ちゃんは伸びたな!」と思うお子様は、そういうフォローをしているご家庭です。せっかく高い費用を払って、普段経験できない挑戦をしているのですから、是非、この機会を効果的に使って欲しいと思います。