いきなりですが 今回は「個別テスト」のことについて、書こうと思います。
志望校の過去問題を調べるとわかると思いますが、ペーパーテスト・運動テスト・個別テスト・小集団テスト・行動観察テスト等、それぞれの学校により試験の方法が違います。それは、受験者の人数や、試験の日数、試験管の人数にもよるかもしれません。今年は、新型コロナウィルスの影響がありますので、例年通りのテスト形式だとは、思わない方が良いでしょう。大勢の人数を集めてテストをすることが難しい状況の中、学校が求めるお子様を見極める方法を、学校側も探していると思います。
その中で、私個人の意見としては、個別テストが、一番個々人のことが理解できるテストだと思っています。なぜなら、言語・思考・想像・記憶・創意工夫・注意力・巧緻性・常識・生活習慣 等、問題の作り方で如何様にもポイントを絞れるからです。わからないことや初めてのことに対する、取り組み方の姿勢や、大人に対する言葉遣いや態度などもわかり、ペーパーテストでは到底見ることのできない、そのお子様の性格や、親御さんの躾までも垣間見ることができます。
ちょっと、ドキッとされた方も多いのではないでしょうか?個別テストを取り入れている学校の過去問題を比べて見ると、違いがわかりますので、是非確認してください。
対策としては、3つです。1つ目はペーパー学習でやっていることが、具体物でわかるかどうかです。本来は、「具体物で理解していることを、平面の紙になったペーパー問題でわかるか?」なのですが、ペーパーの学習ばかりしていると、逆転してしまいます。ペーパー学習ばかり、ガツガツやっている方は要注意です。
2つ目は、言語です。ペーパーのように、黙って印をつけて答える問題ではないので、答えを言葉で伝えなければなりません。例えば、「仲間のカードを選んで、どうして仲間だと思ったかを説明する問題」の場合「こっちは○○だけど、これは~じゃないから」の解答の仕方では不十分です。「~だけど、これは××だからです」と両者の違いをはっきりと言わなければなりません。また、お話作りの課題があったり、どういう風に考えたか、頭の中のことを説明する問題もあります。すべてが会話で成り立ちますので「できました」「終わりました」なども、相手に伝える必要があります。
3つ目は、生活習慣です。創意工夫や常識、巧緻性の課題も頻繁に出題されます。これは、6歳児として、ご家庭でどれくらいのことをさせているかが、すぐにわかります。家族の一員として、様々なお手伝いをさせていれば、紐むすびや配膳、ぞうきん絞りなど、生活に密着している課題はできて当たり前です。また、何でも手取り足取り教えるのではなく、考える時間を与えられているかを見るのは、思考や創意工夫の課題をすると、すぐにわかります。そういうことに慣れているお子様は、たくさん手を動かして、やってみるからです。反対に教えられたことしかできないお子様は、固まります。常識に関しても、同じく、普段の生活でご両親がどのようなことに意識して育てているかがわかります。
もちろん、始めと終わりのご挨拶がきちんとできることや、立ち姿や座っている姿勢がきちんと保てることも重要なポイントになります。
次回、具体的にどのような個別テストがあるか、少し例を出してお話していこうと思います。ご家庭でも、充分に準備できる、というか、ご家庭でこそ準備すべき内容なので、日々の生活を見直して、個別テストに順応できるようにしていきましょう。