「立居振る舞い」

 3月も半ばを過ぎ、それぞれの塾で春期講習会が始まりました。新型コロナウィルスの対策で、自宅にいることが多かった子ども達は、久しぶりにお友達と一緒に取り組むクラスを楽しんでいるのではないでしょうか。

この講習会で、初めて行動観察を経験するお子さんも多いかもしれません。どの学校も重点をおいている課題なので、機会があれば早めに準備をして下さい。特に、女子校を希望している方は、ただお友達と仲良く協力するだけでは、足りません。女子校では、女の子としてのお行儀の良さを観られている点も忘れずに、今から美しい立居振る舞いができるように気を付けていきましょう。

私が考える『子どもの立居振る舞い』は、言葉通りの「立ったり座ったりする所作」に留まらず、移動する等も視野に入れた全体的な動作です。行動観察のポイントとしてお話しますので、ご了承ください。

お行儀が良いかどうかは、集団絵画やおままごとをさせると、すぐにわかります。集団絵画は、床に大きな紙を置き、その周りに座って描くことが多いです。みんなで相談しながら絵を描く課題です。(相談の場面のポイントは、今回のテーマではないので省略します)

初めはだいたい正座で描いていますが、徐々に膝が開いてお尻を床につけた座り方(とんび座りとも言います)になります。描くことに夢中になって来ると、しゃがんだり、片膝を立てたり、しまいには足を後ろに伸ばして寝そべった格好になることもあります。どの座り方も、見た目がとても悪いです。特にスカートでは、「パンツが見えてますよ」と注意されることになります。正座のままで取り組めるよう、ご家庭でも、机の上だけでなく、床でお絵描きをさせてみると練習になります。

次に、移動する際に、赤ちゃんがハイハイするように四つん這いで行く、膝立ちで歩く、の動きが気になります。移動する時は、立って動くことも大事です。それに加えて気になるのは、「人の前を通る」「物や人を跨ぐ」ことです。これは、ついやってしまうお子さんが多いです。10月のギリギリまで言い続けなければならない、注意でもあります。特に物を跨ぐのを辞めるのは、なかなか難しいようです。

以前、キンダークラス(1歳~3歳)をしていた頃、同じ1・2歳でも、オモチャをわりわりと踏んで行くお子さんと、ちゃんと避けて歩くお子さんがいることを、いつも「面白いな、この違いは何だろう?」と不思議に思いながら観ていました。ある参観日に、お母様と一緒に自由遊びをする機会を設けた時、その理由がわかりました。まだよちよち歩きのお子さんが、人の前を通ろうとした時、お母様がすぐにお子さんお手を取って背中の方に誘導するのです。また、オモチャを踏みそうになった時も、同じように遠周りをするようにお子さんを動かしていました。子どもが前を通ろうとした時、多くは、自分がお子さんに道を譲ってどいたり、踏みそうなオモチャを避けてしまっていると思いませんか?

「後ろを通りましょうね」「オモチャを踏まないでね」などの言葉掛けをして行けば、始めから当たり前のこととして、自然に身に付くことなのですね。

既に4歳や5歳になっているお子さんには、さすがに手を取って誘導することはできませんので、きちんと言葉で教えて下さい。人の前を通るのは失礼に当たること(特に、お母様と誰か(先生)が話している間を通り抜けることは、その都度、注意して辞めさせましょう)、物を踏んだり、跨いだりしないことについても、どうしていけないのかを話し合ってみると良いですね。

人や物を大切に思う心を持ち、感謝できる子に育てれば、立居振る舞いのきれいな人に育つと思います。

また、大人の真似をしている場合もありますので、私達、大人も意識して気を付けていきましょう。

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