「返事をする」

 11月からお教室通いをされているお子様は、すでに新年長としてのクラスが始まり、お教室にも慣れてきた頃ではないでしょうか?

講師の立場としましては、11月は現年長さん(卒業生)の受験本番真っ只中、国立(東京)に関しては12月後半まで試験がありますので、なかなか落ち着かない日々が続きます。通常授業では、現年長(卒業生)→新年長(現年中)に1年戻るわけで、この頭の切り替えがなかなか難しいのです。しかし、授業中にガツン!と「あぁ、また1から教えていくのだなぁ」と、実感する瞬間があります。それが「返事」です。(返事が無いのです)

例えば、(指導者)「〇〇をしますので、椅子をここに重ねて下さい」(子ども達)『・・・・・』黙って、動き出します。(指導者)「クレヨンはありますか?」(子ども達)『・・・・・』黙って、クレヨンを見つめています。一回ずつ「お返事は?」と促さなければなりません。

さて、ここで話は変りまして、以前の生徒さんとお母様のお話です。

「先生に褒めて頂いたことで、娘がよく返事をするようになりました。今まで、私が口を酸っぱくして言っても、全然、改善されなかったのに・・・」とお礼を言われたのです。その時、私は「〇〇ちゃんのこと、褒めたっけ?」と思いました。更に聞いてみると「私がお返事したら、先生が褒めてくれた」と、お母様に報告したそうです。

そして「先生は、返事をしてくれると嬉しいんだって。ちゃんと聞いてくれて嬉しいなぁと思うんだって」とびっくりしたようにお話したそうです。

私は、子ども達が元気に返事を返してくれた時「良い返事ですね!」の他に、無意識に「気持ちが良いわぁ」とか「嬉しいなぁ」など、自分の気持ちを乗せて声掛けしていることが多いようです。お母様は「私はただ単に『返事をしなさい』と言うだけで、意味を教えていませんでした」と反省しておられました。そしてお子さんから「お母さんも、私が返事をすると嬉しいの?」と聞かれたことを、嬉しそうにお話して下さいました。

私の何気ない言葉を受け取ってくれたお子さんも素晴らしいですし、それを聞いて「そうか」と思って下さったお母様にも感心しました。とても素敵な親子だなと思いました。

意味を教えずに「返事をしなさい!」と注意し続けると、空返事をするようになります。返事は、相手の言ったことを「聞いていました」「わかりました」の意味があることを教え、気持ちの良い返事ができるようにして下さい。

私は、子ども達に指示を伝えた時に返事が返ってくると安心します。「はい」という元気な返事は、「次のことをスタートする準備ができました!」「スイッチを切り替えました!」合図にも思えるからです。そして、もちろん子ども達から名前を呼ばれた時、要求があった時には、私も必ず「はい」と返事をします。まずは、大人がお手本になること・・・・これが、基本です。

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