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「小学校受験前に飛び交う噂を信じちゃいけない理由」

2022/09/07(水)
9月になりました。本番を迎える年長さんの親御さんから、熱気(殺気?)が感じられる時期です。幸い、私のお教室のお母様方は、笑顔でお子様を送り出し、笑顔で迎えて下さっていますので、まだまだ大丈夫かな?と思っています。

さて、これから受験本番前日まで、何かと情報が入ってくると思いますが、ほとんどが根も葉もない噂ですので、お気を付けください。
願書や面接、その他、本番の時のお子様のお支度など、本当にびっくりするような噂話が飛び交います。
去年の今頃は、そんな噂を聞いても「誰がそんなこと信じるのかしら?」と呆れていたことさえも、実しやかに聞こえてしまうので、要注意です。どうか、冷静になって欲しいと願います。(できれば、耳を塞いでいることです)

という訳で今日は「小学校受験前に飛び交う噂を信じちゃいけない理由」をお伝えし、噂に惑わされず成功する心構えをお知らせします。

ではまず、ありえない噂話を紹介しますね
「あの女子校は、三つ編みじゃないと受からない」
「あそこは、活発な子が好きだから、ショートカットの子しか受かっていない」
「体操着にラインを入れると受かる」
「寒くても半袖を着せないとダメ」
「去年、ピンクのスーツで面接に行ったお母様が受かった」
「酢豚の作り方を覚えて話せたら、合格する」
「願書は欄からはみ出して書いた方が熱意が伝わる」
「面接の時に、〇〇塾で私から指導されていると言いなさい」

いかがでしょうか?

髪型の噂などは、信じてしまうほうが学校に失礼(見た目で判断していることになります)に感じますが、そんな噂を耳にすると、どうしても「どうしようかしら?」と迷うのですよね。
私は、
「そんな訳ないでしょ!」と思って、わが子が一番似合う髪型で行くと決めた方は、そうすることが良いと思いますし、
「他の子と同じが安心」と思って、そうしたければ、そうすれば良いと考えています。
なぜなら、お母様の気持ちが不安になる方が、お子様に与えるマイナス要素が大きいからです

服装についても、同じです。長袖を着せても、合格する子は合格しています。また、体操着のラインにしても、学校が指定しているのであれば入れる必要がありますが、そうでない場合、入れる必要は全くありません!よね。
たくさんの子どもの中から、見つけて欲しい、見て欲しいという願望が表れていると考えられますが、その噂を信じた人達がみんなラインを入れていたら、目立たないでしょう。

お母様のピンクのスーツ関しては、その方が自分らしさを一番表現できるカラーとして、自信満々で着こなしていたからこそ、違和感がなかっただけです。それを信じて、無理をしたり冒険をしている場合じゃありません。また、服装ではなく、面接でのお話や、立ち居振る舞い、お子様への愛情が滲み出ているお母様だったから、合格されたことは、状況を知らない私でさえも察しがつきます。

後の3つ(酢豚・願書・私から)の話は、個人塾の先生からのアドバイスであることが、問題であり、非常に残念に思います。今まで、信じて受験勉強を続けていた親御さんにとっては、マル秘情報のように感じられますよね。
でも、常識的に考えて、間違っていますので、冷静になって考えてみて頂きたいと思います。
このような場合は、お父様に一度相談されると良いですね。

さあ、どうでしょう?

今年受験でない方は、「おかしい」と気付けるのですが、本番を目前にしたお母様の心理としては「それで合格できるなら、そうしよう」となってしまうのです。
また、そこに学校名が入ると、急に「そうしなければ合格しない」になります。
それだけ、必死ということです。自分のことではなく、我が子のことだからこそ、真剣になるのです。
そのお気持ち、理解しています。         

だからこそ、今まで地道に頑張ってきた成果を、そんなことで台無しにして欲しくないと、私は思います。
「噂を信じてはいけない理由」は、
噂の大元が「合格できなかった方が、自分を正当化する為に作り出している」のが大部分を占めるからです。
うちの子が合格できなかったのは、三つ編みにしなかったから
うちの子が合格できなかったのは、体操着にラインを入れることを知らなかったから
うちの子が合格できなかったのは、願書をはみ出さずにきれいに書いたから・・・・・
そんなネガティブな思考に取り込まれて、お子様を本番に挑ませるわけにはいきませんよ!

噂に惑わされない方法は、ただ1つ
噂を聞かないことです。この時期に、焦って情報を集めようとしないことが、大切です。集めなくても、勝手に耳から入って来てしまいますので、その時は、鵜吞みにせず、右から左へ聞き流しましょう。
この時期に本当に必要なのは、とにかく自分とお子様を信じて、今までやってきたことをコツコツと復習することです。

今回は、「小学校受験前に飛び交う噂を信じちゃいけない理由」と、「噂に惑わされず成功する心構え」について書きました。
・信じてはいけない理由は、噂の大元がネガティブな思考だから
・惑わされないようにするには、自分を信じて復習すること
この2つを、肝に銘じて進んでください。

私が、こんな風に自信を持ってお話できるのは、地道に準備をされ、当日を冷静に迎えられた方々に『奇跡』が起きていることを知っているからです。その例を、おまけでご紹介します。

「先生、実はうちの娘、ペーパーの最中に『先生、トイレに行っても良いですか?』と手を挙げて、トイレに行ったらしく、一人だけみんなと一緒に帰って来なかったのです。そして担当の先生に『途中でトイレに行ったので、出来なかった問題を今やっていますから、少しお待ちください』と言われました。もう終わったなと思いました」というご報告を受けました。
そんな配慮をして下さるような緩い学校ではなく、前代未聞のケースなので、私もご縁がなかったなと思っていたのです。でも、結果、見事合格でした。話を聴くと、その学校の事前面接で、かなりの高評価だったことが予想されました。それは、そのお子様だからこそ勝ち取ったチャンスだったのです。

 また、これも女の子の例ですが、お試験の前にトイレに行ったのですが、長蛇の列でやむを得ず、トイレを諦めて本番に向かったところ、途中でお漏らしをしてしまったとのこと。お母様が待合室で待っている時に、係の方に呼ばれ、行ってみると担当の先生と教頭先生とお嬢様がおり、事情を説明されたそうです。教頭先生が「では、今日は途中ですが、これで」と仰り、お母様も深々と頭を下げて「本当にご迷惑をお掛けしまして、申し訳ありませんでした」とご挨拶した直後、本人が「まだ、最後までやっていないので、戻ります」と言ったそうです。お母様はギョッとして口を押さえたくなったそうですが、教頭先生がすぐに受けて下さり「続きをやりますか?」と聞くと、当たり前でしょ!というばかりに「はい」と答えたそうです。教頭先生が「では、みんなの所に行きましょう」とお子様を連れて、試験会場に戻ったという話です。こちらも、お母様曰く「終わった・・・」と思ったそうですが、結果を頂いたら、見事「合格」、補欠ではなく正真正銘の「合格」通知でした。

 こういった報告を聞いて「あそこの学校はトイレに行きたかったら言えば大丈夫」「お漏らしをしても合格できる」という極端な話をしてしまうのでしょうね。それが噂の根源です。他の噂も、良いパターン、悪いパターン、両方ともその類でしょう。

 ここまで話せば理解して下さると思いますが、子ども達は本番の時に、割と頻繁に「奇跡」を起こします
でも、それは日々努力を重ね、地道にやってきたことのご褒美のようなものです。ですから、人のエピソードに乗っかっても、同じ結果が得られることはありません。また、そんなことをする必要も無いのです。

お母様やお父様とお子様と、協力して今までやって来たことに自信を持って下さい。お子様が頑張ってきたことを認めてあげて下さい。そうすれば、噂に翻弄されることはありません。
この2ヶ月間は、お子様に自信を持たせることに専念しましょう!ぶっちゃけ、それだけです!!