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「覚悟を決めて○○を取れば、好転すること間違いなし!」

2022/08/17(水)
 今年は、早い時期から「猛暑」となりました。8月後半に入り、湿度も高く不快な暑さが続いております。皆様、体調はいかがですか?ご無理をせず、健康第一でこの夏を乗り切りましょう。

さて、本日のテーマは
「覚悟を決めて○○を取れば、好転すること間違いなし!」
と題して、お送りします。もちろん、小学校受験のお話です。

受験生(←お子様ではなく、年長のご両親様)は、「夏を制する者は受験を制す」(←高校・大学受験で使われる言葉)ばりに、この夏、できるだけのことをしようと、頑張っていらっしゃることと存じます。

もちろん、子どもの夏の成長ぶりは、目を見張るものがありますので、刺激を与えれば与えるほど、面白いように吸収していきます。この時期に、様々な経験をさせることは、私もお勧めしています。

しかし、いかがでしょう?
特に、年長さんのお母様。ちょっと無理をさせてはいませんか? 

大手の幼児教室がある駅では、必ずと言っていいほど、紺色のスーツまたはワンピーズに、紺色のカバンと重そうなレッスンバッグを抱えたお母様と、真っ赤な顔をして手を引っ張られて歩いているお受験ルックのお子様を見かけます。

私はそれを見た時、はじめに「大変だな~」と思い、次に「ハシゴじゃありませんように」と祈ります。(でも、たぶんお母様の荷物の多さから推察しますと、ほぼハシゴに間違いありません)
そもそも、そんな風にヘトヘトで、引きずられるように歩いているお子様が、この後、塾の授業に参加して、何を吸収できるのかな?と疑問に思ってしまいます。

実際に本番の受験当日は、午前午後でお試験に行かれる場合もありますので、練習がてら、慣らしておく必要もあると思うのです。ただ、その場合には、時間に余裕を持ち、少し涼しいレストランでジュースでも飲んでリラックスして欲しいと思います。お子様も、そんなサプライズなご褒美があれば、ご機嫌になりますよね。
注:その場合、午前中(直前の授業)の反省会をしないで下さい。これをしてしまうお母様、少なくありません。

 前置きが長くなってしまいました。
冒頭のテーマの「○○を取れば」の○○は、「休息」です!

もちろん、お母様として、この夏の暑さに負けないように、日常的にお昼寝をさせたり、睡眠時間を確保するなど、お子様のケアを、しっかりとしていらっしゃると思います。

でも、今回お話したいのは「1週間の中に、何も予定が入っていない空いている日がありますか?」という意味の「休息」であり、この場合の「休息」とは、子どもにとっては「遊びの時間」という意味です。

子育てをしている方なら理解できると思いますが、健康なお子様は、寝る直前まで動いていて、エネルギーが切れるとパタンと寝ますよね。大人のように「少し休もう」と自分の意志で身体を休めてリラックスすることはしません。ですから、子どもにとっては、自由に遊べる時間こそがリラックスできる「休息」となります。

それを踏まえて、この夏の予定もそうですし、年長さんなら9月以降のことも考えてみて下さい。
今後「直前講習」「学校別授業」プラス「模擬テスト」が入ってきます。更に、お試験が早い学校では「本番」「事前面接」がありますね。その時期のスケジュール管理を、併せて考えて欲しいのです。

夏から秋にかけて、お子様がボソっと
「私、忙しくて全然休んでない」
「ぼく、遊ぶ暇がないんだ」
とボヤくのを、しばしば耳にします。

そのことをお母様に報告すると
「いいえ、昨日も公園に行って遊ばせました」
「幼稚園の後、お友達と園庭で汗びっしょりになるまで遊ばせました」
とおっしゃいます。
その答えを聞いた時、私は「では〇曜日は空いている日なのですか?」と質問します。
すると
「いいえ、幼稚園の後、○○塾に行く日なので、その前に遊ばせています。」
「他のお友達は?」
「うちだけ、途中で連れて帰るのです」
「ほぉ・・・・・。」のような会話になります。

これってお母様は遊ばせたつもりなのですが、お子様は全然遊んだと思っていません。遊んだことになっていないのですよね。子どもってそういうものです。特に、他のお友達がまだ遊んでいるのに、自分だけ帰るというのは、どんな気持ちだと思いますか?

1週間、塾やお稽古事に加え、土日も模擬テストなどで、休息する日が一日もないお子様は、例え午前中だけ、午後だけとスケジュールを空けたとしても、全然休んだ気にはなっていないことを理解して下さい。

これからの時期は、意識的に「この日は何も予定がない日」を作ってください。
その日は、行き当たりばったりの自由な時間です。お子様がやりたいことを存分にさせて下さい。それは、今まで学習してきたことを、生き生きとアウトプットする為の、大切な時間になります。子どもは、好きなことをやっている時が一番脳が活性化しますので、日々のお勉強でインプットした知識も、そんな遊びの中で使い、活かすことで定着していきます。
「幼児の遊びの時間」をただの「ストレス発散の時間」と思って、侮らないで下さいね。

「好転すること間違いなし」と、自信を持って言えるのは、十分に休息を取ってリフレッシュしているお子様と、ギュウギュウに予定を詰め込まれているお子様の表情が、両者、全く違うことを、私は知っているからです。

例えば、面接練習で「好きな遊びは何ですか?」と質問した時、たくさん遊んでいるお子様からは「どれを言おうかな?」という楽しい気持ちが伝わってきます。
逆に、休息を取れていないお子様は、完璧で素晴らしい文章でお答えをしますが、受け取る側は、全く絵が浮かびません。遊びに対する子どもらしい嬉しさやワクワク感が伝わってこないのです。

さぁ、どちらのお子様が好印象だと思いますか?

。。。。。そういうことです。
1か月、2か月後、キラキラ光る明るい表情のお子様にするか?
どよ~んと無表情でつまらなそうなお子様にするか?
「覚悟を決めて」というよりは「勇気を持って」、やるかやらないかを決めるのは、お母様です。

子どもの笑顔がお母様の笑顔をつくり、お母様の笑顔が子どもの笑顔をつくります。そして、子どもの笑顔は、未来を幸せにしますよ!