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『願書の書き方』について

2022/07/12(火)
現年長さんは、「願書」の下書きが始まっていますね。
まだ、書いていない方は、早急に取り掛かりましょう。
ということで、今回は「願書の書き方」についてです。

私は、小学校受験に携わっていますので、当然のことながら「願書の添削をお願いします!」と頼まれることが多いです。
でも、このブログを読んで下さっている方は、もうお気付きのことと思いますが、私自身、文章を書くのがあまり得意ではありません💦
ですから「添削」というよりも、その願書を読んで『ご両親の想いや、お子様の様子が伝わるか』どうかを、第三者の目線で読み、アドバイスをさせて頂いてきました。

今回は、私が考える願書の在り方(完全に私目線です)を述べていきます。

ひと言でいってしまえば、「良い願書」とは「一読で理解できる願書」です。
一回読んで「んっ?」と思った場合は、
「一番伝えたいのは何だろう?」と読み返し、
それでもわからなければ更に読み返し、
何を言いたいのかを探さなければなりません。
「添削」を頼まれている私だからこそ、理解できるまで読みますが、学校の先生が何百通も来る願書の1つずつを、何度も読んで下さるとは考えられません。

では、何を伝えたいかわからなくなってしまったのはどうしてでしょうか?
以下に「よろしくない願書3つとその原因」について、説明いたしましょう。

1つ目は、全く心に引っ掛かるものがない願書です。
これについての原因は、ほぼハッキリしております。
いきなり「願書」を目の前にし、何をどう書いて良いかわからず
ついつい「願書の書き方」の本に頼ってしまったものです。
私でさえ「読んだことのあるきれいにまとまった文章だな・・・さては」と思うのですから、
小学校の先生だったら、何百回、何千回
校長先生ならば何万回と見たことのある文章であろうと考えられます。
本の通りのご家庭やお子様など存在するわけがないので、できれば、そのような「願書の書き方」の本や参考書を読まないことをお勧めします。

2つ目は、盛り込み過ぎの願書です。
例えば、ご家庭の教育方針を考えた時、あれもこれも伝えたいと思い、細かくたくさん書いてしまったものです。
自分自身のことではなく、お子様の為と思うと、力が入り過ぎて冷静さを失います。
そのようなことを防ぐには、ご両親で相談し、子育てをしながら気を付けていることを書き出してみることをお勧めします。
書き出した物を順番に見てみると、共通点や全てに繋がる方針が、ハッキリしますので
「ガツン」と一言で表現できる言葉が見つかります。
また、受験する学校の方針に擦り合わせて、どの教育方針にフォーカスするかを決めると良いでしょう。
ご家庭の教育方針が決まれば、お子様のエピソードに関しても、どれをピックアップしたら良いかが、はっきりと見えてきます。

3つ目は、とっ散らかっている願書です。
志望理由が弱い、また学校について良く理解していない時に、出来上がってしまうものです。
例えば、志望理由が「家から近くて通いやすい」「給食があるので助かる」であったり、
学校についても「施設が素晴らしい」「OB会が充実している」など、どうでも良いことが書いてあります。
「そんなこと書く人いないでしょ!」とお思いになるでしょうが、実際にあるのですよ。
どう書こうかと悩んでいるうちに、何だかわからなくなって、学校のパンフレットから印象に残ったことを拾ってしまうのだと考えられます。
また、夫婦間での話し合いが決裂している場合、前半と後半の内容に違和感がある願書が出来上がっていることもあります。

日々、お子様が頑張っている分(頑張らせている分)、親ができることは「願書」と「面接」しかない!と気合を入れ、絶対に足を引っ張ってはいけないと思われるご両親のお気持ちは、とてもよくわかります。
でも、そうであれば、きれいにまとまった願書、学校を褒めたたえるような願書を書くのは止めた方が良いですね。

一読でご家庭の教育方針や、いかにお子様を愛情を持って大切に育てていることがわかるオリジナルの文章を書くべきです。
また、お子様についても、志望校に当て嵌まる完璧な子であることを書くのではなく、「うちの子は、まだまだ伸び代がある素直な子ですよ!」と書くことをお勧めします。

最後に一言、とにかく書いてみて「上手く書けた」と思っても、2~3日後にもう一度読んでみると、「?」となります。
そこで初めて「願書を書くスタートラインに立った」と思って下さい。何度も何度も書き直しているうちに、気持ちにピッタリとハマる願書になります。

「神が降りてくる感じ?」を実感することができますよ(笑)
そこまで、書き込んでみましょう!