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『ずばり!行動観察とは』

2022/05/17(火)
「行動観察の点が、びっくりするほど取れていないのです」

毎年、模擬テストが始まる時期になると、このような相談が舞い込みます。更に「どうしたら良いですか?家で何をすれば良いか教えて下さい」と質問されます。「えっ、家で?」(←絶句)となります。

行動観察のテスト(他も同じですが)は、お父様やお母様がいない場所で、初対面の知らない先生やお友達と関わる課題なので、家でできることがあるとすれば、「素直な子に育てる」こと位しか答えようがありません。
もちろん個々の技術的なこと(理解力や言語力・巧緻性・運動能力など)は、ご家庭で取り組むことができますし、必要不可欠な課題ですが、たぶん学校側が見ている部分はそれだけではないと思うのです。それぞれの学校により、欲しい子どもの傾向には多少なりとも違いがあります。また同じ学校でも、その年によっても違う場合もあります。例えば「積極性があって元気な子」「好奇心旺盛でやる気満々な子」を好む学校もありますし、「少々消極的でも、周りのお友達への配慮ができる子」「じっくり考えて行動する子」が好きな学校、「周りに流されずに、ルールをきちんと守る子」が最優先の条件である学校もあります。
逆に「つまらなそう」「やる気がない」「表情が暗い」というお子さんは、どの学校の行動観察でも難しいかも知れません。(注:ペーパー重視の学校もありますので、それが全てではありません)

行動観察は、同年齢のお友達の中で「どのように振る舞うか」を観て、そのお子さんの性格・性質を知ろうとするテストだと思います。
入学した後に、
・クラスで上手くやっていけるか
・自分で考えて行動できる(手の掛からない子)かどうか
・指導を素直に受けて努力できるか
・諦めずに挑戦できるか
などなど。。。。。。幼児ではまだ確立されていない部分を、子どもの行動から読み取ろうとするテストです。なので、様々な罠が仕掛けられているように思います。トラブルが起きそうなややこしい課題を出して相談をさせたり、楽しい雰囲気にさせて地が出るのを待つような課題も少なくありません。

では、どのように準備したら良いのでしょうか?

それはとにかく場数を踏むことです。同年齢の子ども同士の関わりを観られているのに、家で何の準備ができると言うのでしょうか?5歳・6歳ともなれば、家で大人とロールプレイングで練習するのは無理な年齢ですよね。大人とのごっこ遊びではなく、実際にお友達と一緒に取り組む時には、どんな会話をしたら良いか、どういう気配りが必要なのか、グループの中で自分がどう行動すれば良いのかなど、経験して身に付けるしか方法はありません。子どもは「こういう時にはこうしなさい」と言い聞かせても、実際にその場に立ったら、お母様からのアドバイスなどすっかり忘れて、素のままで振る舞うものです。

ですから「どうぞ、観て下さい。これが家の子の地です」と、胸を張っていえるようにするのが一番です!とはいえ、小さい幼児ですから、緊張したら何をするかわかりません。。。。。なので、場数を踏むのです。

お友達の中で学べる場を多く経験させ、初めてのお友達とも笑顔で楽しそうに接することができるまで、慣れさせることです。このようになるまでには、結構、時間が掛かりますよ。行動観察の準備はお早めに!